2014年8月21日木曜日

暗号通貨はネットの崩壊には弱いかも知れない

 暗号通貨とは何か、先日は社会的な側面から記事を書かさせて頂きましたが、今回もちょっと違った視点からの記事です。
 中身自体は暗号通貨に纏わる話なのですが、暗号通貨が滅び行くとしたらどんな最悪の終わり方を迎えるか一応考えておこうと言った旨の記事です。 結構、他の日常生活も侭なら無くなる想定ですので、日常からリスクマネジメントを心掛けましょう。
 終わる訳無いと言われる方も、いずれは金貨や銀貨が普段使いから消えた様に終わるのだろうと思わてる方も最後まで読んでから考えましょう。始まり有る物はいずれ終わりを迎えて、また失敗を元に初めから始まり出す。世の常です。
 恐らく、日常使いとしての金や銀に値する暗号通貨と、有事の金銀と言われる違いが分かるかと思われます。
 読んだ後は、ペーパーウォレットの御用意をおススメ致します。

 まずは、多種多様な「間接的な攻撃」に対する脆弱性についてです。
 暗号通貨とは、とある法則性に従った文字列のやり取り所謂"暗号"に支えられております。ここの仕組みは、それ程危惧する所では有りません。
 それよりも問題なのが、データとして飛び交う際の物理的な経路や、ネットワーク網を狙った仮想的な経路への攻撃に気を付けなければなりません。
と言うのも、暗号通貨は、PASMOやおさいふケータイで引き落とされたり、赤外線の様な近接的なデータの送受信は有りません。世界中を駆け巡らせて、バカみたいな額を出して振込手数料に値する利益を得んとする方々が、ATMの働きをして承認されたデータが利用者全員に配られます。そして、自分宛のデータが有ったら着金する訳です。 
 この様に、利用者の輪が強固に蜘蛛の巣上に貼り巡らされています。ならば、巨大な蜘蛛の巣を想像してみましょう。皆様の暗号通貨のデータは数十匹の蜘蛛です。その蜘蛛を攻撃せず入出金と言う獲物に向かわせないにはどうすれば良いでしょうか。単純に考えて下さい。恐らく、蜘蛛の巣の糸を切ると言う考えが出たかと思います。局所的に行っても、蜘蛛の巣は蜘蛛達の重さに耐え切れず、連鎖的に千切れるかも知れません。
 要するに、インターネットを破壊する様な攻撃が局所的に大きなダメージを与えるなりされるとかなりの痛手です。ネットワークに依存したシステムが故の脆弱性です。
「あれ、●●さんの所に送金出来ないや。」
なら未だ良い方です。
「あれ、国中のインターネットが落とされた...」
となった際には、その国の利用者と取引、メール等の連絡を行っている国々も芋蔓式に被害を受けます。実社会の取引所も大混乱です。
 そして、私自身その国には友人が居るので余り言いたく無いのですが、これを行いそうな組織が有ります。中国の軍隊です。中国人民解放軍総参謀部第三部二局 通称:61398部隊、人民解放軍きってのサイバー攻撃部隊です。中国国防部も諜報活動等の活動内容は明かさないまでも、存在を認めました、西側諸国が日本の震災に目が逸れてる内に。ついこないだ、アメリカの軍事機密を盗んだとかで国際指名手配中です。FBIの管轄ですが、CIAとFSB※旧:KGBも動かれているのは間違えないでしょう。ロシアも中国の台頭は赦し難い事態なのです。世界大戦のリスクは中対露越印(日米韓はオマケ)に有ると私は感じています。
 この様に暗号通貨が終わる可能性の一つには、
「通信網全体が悪意有る者に、軍事的に壊される時」
が挙げられます。全世界規模で出来るかと言ったら恐らく難しいでしょうが、人数に物を言わせればかの国なやりかねません。
 暗号通貨はネットに依存しており、オフライン決済を後々承認する様な仕組みはまだまだ発展途上です。もしかしたら、図書カードの様に振り込まれ済みの暗号通貨プリペイドカードが産まれるかも知れません。
最悪、
「ネットは使えない、株式は取引出来ない、何処がやった?」
「海底電話回線で同盟国に繋げ!世界大戦に備えろ」

こんな会話が各国の官邸で聞かれる時は、暗号通貨どころじゃ有りませんね。
これは、ネットに依存した決済システム全般の課題です。いえ、ネットに依存した現代社会全体の課題です。
 次に、同じ所がやりそうな破壊手段として、通信網の物理的破壊が挙げられます。人民解放軍の国防戦略の一つに、宇宙通信インフラの破壊が盛り込まれているのは有名な話です。特に、人工衛星を破壊する実験を2007年1月11日に行ったのは世界中の胆を冷やさせました。これは、宇宙空間に新たな人工衛星を打ち上げる際に、破片が弾幕として降り注ぐのみならず、扱いに慣れた古い衛星にもダメージを齎します。米国の国防戦略は、何でもかんでもハイテクにし過ぎましてGPS,人工衛星を介した通信ネットワーク、ネットに依存した戦争を想定しております。データリンクとも呼ばれます。それを壊されたら一溜りも有りません。六分儀でも覗いて、測量して、望遠鏡で照準を定めた戦艦の時代に戻るのでしょうか。実を言いますと、ズムウォルト級駆逐艦と言う、衛星に依存しない自己誘導する弾を放つ、現代の戦艦を米国は数十隻用意するハズでした。データリンクが喪われてイージス艦としての機能が果たせなくなったら、撃ちまくるだけと言う前時代的な大艦巨砲主義の様相を呈しています。しかし、余りの膨大な予算に2隻の建造しか許されなかったそうです。かつての戦艦は、湾内に数隻侵入を赦して、数十発、数百発、時間にして数時間~十時間でも砲弾が撃たれれば、初期の原爆や絨毯爆撃と変わらない被害を齎す、抑止力としての効果を担っていたのは豆知識です。
 今現在、中国に関しては表向き上国際社会に従い、衛星の破壊兵器の開発はしてないと言いつつも、弾道弾迎撃ミサイルの開発を急いでおります。何時でも転用が可能でしょう。そんな基地を攻め込むのに、数十有るイージス艦の連携の元に、前述の現代の戦艦や空母を大挙させる必要が有り、到着する前に衛星がやられたら、艦隊は丸裸同然となります。
経済レベルで無く、軍事の世界までもが広大なネットワークに依存しているのです。そうしたら、経済的影響よりも軍事を優先し兼ねない状況下では、ネットワークの奪取が大戦の鍵を握る事でしょう。
 そんな最悪の事態が起きたら、当然有線回線は有るだけ、軍事ネットワークへの維持に回されて、暗号通貨のデータのやり取りは自粛されるか、メタデータと呼ばれる、データの性質などを記した物で識別されて弾かれる事でしょう。もしくは、ブロックと呼ばれる64文字の取引用の文字列の暗号を
「64文字のデータは弾く」
等として弾かれるかも知れません。
 それに、ネットの破壊に纏わる物としては、前述の暗号通貨のデータを弾くだけならず、全世界規模のクラッキングのみならず、物理的な破壊が可能な手段が有ります。自然災害も大きいですね。
 例えば、対人を想定しない大気圏外の核兵器使用で異常な電磁波を発生させて送電網や、通信ケーブルを帯電させてダメにする方法が一つ。太陽フレア等の影響と同様の被害を齎すでしょう。世界中に埋まっている海底ケーブルを、隠密に潜水艦の魚雷攻撃で壊すのも容易な手段の一つです。
 これらは突飛な想定過ぎるかも知れません。けど中国の軍拡ぶりや、日本の自衛隊も今年、サイバー部隊を編成した所を見るに、ネットの破壊が今後の戦争の火種になりそうです。
 まぁ人為的リスクよりも、最大規模の太陽フレアによる影響の方が心配では有ります。数十時間分の送金データがゴチャゴチャになって仕舞わない保証は、ネット決済全般へのリスクです。
 そんな事態になりましたら、アルゼンチン等のデフォルトを起こしてるだろと罵られ気味の国や、ウクライナにギリシャ、エストニア等の燻ってる地域で暗号通貨が流行るのとは訳が違います。暗号通貨で儲けとか言う前に、暗号通貨でのやり取りが出来なくなるのですから大変危険な状態です。
 あちらは、お金を産みだす国家が信用出来ないので有って、ネットが信用出来ない訳では有りません。しかし、ネットすら途切れてしまえば、暗号通貨の世界ではお金を売店等で渡してる最中に消えてしまう様な問題も起きます。届く前に、ネットが千切れたら...一応考えておきましょう。
 この様に、暗号通貨が終わる時は、我々の信頼し切った通信網も終わってしまうかも知れません。むしろ、ネットに依存している世の中が止まってしまうと形容出来る様な事態が起きるかも知れません。
 その様な事態が起きたら、しばらくはネットに依存したサービス全般への信用は失墜し、いくら上限等の希少性を設けたとしても暗号通貨への信用の失墜も免れません。数ヶ月掛かって被害から立ち直るやも知れません。
 それに、貴方のウォレットデータが入っているHDD,SSD,SD,USBこれらも電磁波や放射線には弱いので御注意下さい。
では、ネットワーク通信網の崩壊と言う未曽有の文明的自然災害とも呼べる事態の他にも、暗号通貨が滅びる事は有るのでしょうか。
 非情ながら、いくつも有り得ます。私は暗号通貨に反対では無くて、飽くまでリスクを知って対処法を各々で考えて頂く為に、今回こうして様々なリスクを挙げております。
 例えば、ATM作業を行って下さる方々が一国に集中していたとしましょう。我々は知らず知らずに使っている仮定です。そんな時に、その一国に災害等が襲い掛かれば、多くの方が命を失うと同時に、世界中の処理が滞り始める事でしょう。そうしてやがて、現金に回帰するかも知れません。これを避けるのはなるべく多くの国でATM作業を大勢が分散して行う必要が有ります。欲張って、ある一定の集団がATM役を寡占してはいけないのです。
 又は、政府が紙幣等のシステムに発行量の制限を取り入れる御題目を唱えた上で、暗号通貨と同様のシステムか、暗号通貨を紙幣にQRコードなりで埋め込みます。すると、誰が幾ら持っているのか瞬時に把握が出来てしまう様なプライバシー無き、検閲型貨幣として価値を定める事となるでしょう。そうなると、当初匿名性を重んじた利用者達は、過ぎ去って行く事でしょう。
 後、有るとすれば暗号通貨を騙して盗る様な事件で無く、暗号通貨を用いて悪さをする方々が大勢出た時が山場でしょうね。そうしたら、それをやり玉に挙げて国からの規制が入る事でしょう。
 それに、国からすると煙たい方に用いられても困るでしょう。中国は、反政府主義者と言ってもかなりまともに民主主義を求められてるだけの方々に、暗号通貨が使われない様に規制を掛けています。中国は既に衰退期に入っています。軍拡や、独裁は長期的に見て国家衰退の決定路線です。もはや国亡です。存在を維持して、理想の国造りに興じるので無く、存在の維持だけが理想の国に落ちぶれしまっているのです。
 国からすれば、民主主義や開かれた政治を求めるのを犯罪行為にしたいのは、そう珍しい話では御座いません。そう言った方々に使われ始めたら、只でさえもがき喘いで維持している政府の価値は無くなります。まぁ、秘密主義に陥る時点で国家の価値の下落はまったなしですけでもね。
 又、ロシアも暗号通貨を恐れています。暗号通貨の元祖Bitcoin等は、アメリカ金融界の資本がロシア国内に流入する危険性を孕んでいます。外貨の流入は自国通貨の下落、外資系企業に因る買い叩かれ問題等、様々なリスクが有ります。それに、多くがロシアに流入した後、意図的にアメリカ等がBitcoinの規制を行ったとしましょう。
「払う物は払いましたが何か問題でも。」
 そうです。現金を払わずに、なるべく価値の高い時に対価として支払ってしまって、後々バックレても良いのです。これは、現金での資本を節約したい方には嬉しい事です。
 アメリカが、このバックレ行為をやらない保証よりも、やる可能性の方が高い。恐らく、そう誰もが思うハズです。政府が認めた訳では無いから
政府が悪者では有りません。暗号通貨で受け取ったロシアの利用者が悪いと言い張れるのです。払った方は、ラッキーでしょう。
 こう言った外交的リスクをロシアは恐れています。それよりも実物としての資源として価値の有る天然ガスが膨大に有る訳ですから、買い手側も渋々でも現金で買わざるを得ません。逆に、アメリカはロシアの様に売るよりも、作る事に長けて居るので、なるべく多くの決済手段を持って世界中の物や会社を寄せ集めたがります。こう言った錬金術に長けた国、アメリカへの恐れは持っておいて損は有りません。かつて、外資系資本に買い叩かれた国はいっぱい有るのでね。ロシアの規制行為は、暗号通貨が悪いので無くて、なるべく安く買い叩こうと策を練るアメリカ自体への嫌悪感だと私は言いたいです。物には適正価格と言う存在が有るのすら忘れて、戦争と言う暴力を持ってしてでも安く資源を買い漁る米国。浅ましい事限りです。これでは、アメリカ発の物事や、決済手段が信用されなくとも無理は有りません。
 こうして見ると私達、暗号通貨の利用者は様々なリスクに備えなくては行けません。いいえ、私達以外の一般人も含めてです。どれだけの人が世界的な文明社会が故に引き起こす危機について考えてるのでしょうか。
 特に、大国の軍事的リスク、外交的リスク、そして災害リスクは危険です。小国で混乱期に乗じて用いられている現状とは訳が異なります。
 この様な現状で、国家に依存しない通貨と言えるでしょうか。独自の通信網を物理的に大規模に敷けるのなら確かに言えます。それでも、太陽フレアの対策に、外交的リスク、様々な事で国家規模や世界中の物事に翻弄されるのは仕方ない事でしょう。
 暗号通貨は国家に依存しないのでしょうか、答えはNOで有り、YESでも有ります。通貨発行権を国家だけの物にしていない点では国家に依存していません。しかし、他の物事がそうである様に、暗号通貨の存在自体は国家に相変わらず翻弄される事だと思います。何故でしょうか。それは、国家と言う存在が一個人の集合体で有る為、個人は国家の影響を有りとあらゆる物事の何処かしらで受けるからです。
 そして、くれぐれもあの震災の時の様な大規模な自然災害の際に、ネットワークを逼迫させる様な頻繁な入出金行為は利用者自身で慎まなければなりません。そこでデータの圧迫を逆手に取られて、規制でもされたら元も子も有りません。
 そして何よりも気を付けなければならないのは、暗号通貨に影響を及ぼす物事は、その物事自体が直接的に被害を齎す点の方が大きい事です。
 通信網の破壊、外交的リスク、軍事的リスク、災害リスク、こう言った時に暗号通貨は正直言って使えるかは未知数です。こんなにまで有名になった暗号通貨は、今の知名度や利用者数であの震災を経験していません。まだまだ黎明期でした。世界大戦も経験しておりません。無限に刷れる紙幣の方が戦時下では政府にとって大変都合が良いでしょう。
 そう言った時にこそ不便なく決済出来る方法を考えるのが、技術者達、そして暗号通貨利用者に課せられた課題なのかも知れません。
 文明人として、皆お金が無い様な時代には戻れません。
 例えば、私が提案出来るのは今、口座に数万円有るけど支払えない時に、システム復旧後にその口座から商品代金分を自動で受け取れる様なシステムを暗号通貨の仕組みを応用して作られても良いかも知れません。匿名性を守ったまま、スーパー等で飲み水等を買える災害時遅延型デビットカードです。口頭でのツケ払いの申し出が通用した時代より、今は世知辛く、災害時にも上に確認を取る等しなければタダで配れたりも出来ません。なら、カードでも良いから有る事を証明した上でのツケ払い位、寛容になりましょう。

 ここまで読んで暗号通貨を怖いと思うでしょうか。
 私は違います。ネットに極度に依存した現代社会全体の方が怖いです。と言いつつ使ってます。人間だもの。 
 特定のキーワードを検索エンジンに国家が頼み込み、無作為に抽出して検閲する事も大変容易い時代になっております。通信の秘密も、思想の自由もネット依存社会には存在しません。何もかもが筒抜けです。
 そして、ビジネスもまたネットが無ければ、本社からデータを送れず碌に工場の機械すらも動かせずに生産は滞る事でしょう。職人を雇えば案外、作れる所だけでも早めに復旧したりしたかも知れないのに。
 私は、何処まで現代社会が進むのか、適度な所で落ち着くのかを覗いてみたいのです。行き過ぎているのか、まだまだ進むべきなのか、それは、ありとあらゆる視点から、色々な物事を覗いてみなければ分かりません。

PS:正直、世の中の物事で成功したと「言い切れる」物事なんて無いと思いますよ。逆に失敗し切った物事もそこまで無いかも知れませんね。

執筆:WEAKNEWS管理人兼代表

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